カラフルな傘が空を埋め尽くすポルトガルのアートフェスティバル|AgitÁgueda

9日間のポルトガルの旅。(本当はもう2日長い滞在だったのだけど、思わぬハプニングでオランダ・アムステルダムに立ち寄り)わたしにとっては7年ぶり2度目のポルトガル。

まず、声を大にして言いたいのです。ポルトガル、本当に本当にすばらしくよかった!!!

ポルトガルに行ってきたというと大体、「なんでまたポルトガル?」と聞かれるんですよね。わかる、スペインに隠れてなんとなく地味だしね…。7年前に行った時の動機は「なんか気になる国だな」というこのじわじわ気になる感じを実際に確かめに行きたくなったからだったのですが、「哀愁の国」と言われるだけあって、派手さはないけど居心地のよい空気感が本当に気持ちよかった。また、わたしの中の重要ポイントごはん。これがですね、ものすごーくおいしいわけです。1ヶ月食べ続けても飽きない自信がある。そしてとにかく人が優しかったのが特に印象的でした。

派手さはやっぱりないんです(2度目)。でも、この外国なのになにこの居心地のよさは!という安心感みたいなものがあるんです。これまで結構な国数をめぐってきましたが、不思議な安心感がを覚える国や街ってそれほど多くないんです。でも、ポルトガルは間違いなく安心感のある、まだふと訪れたくなる国。

今回2度目のポルトガルへ行こうと思ったのは、「カラフルな傘が空を埋め尽くすアートフェスティバルを自分の目で見てみたい」というところからでした。ある時、カラフルな傘が空に浮かんでいる写真を見てから、いつか行きたいなーとここ数年思い続けていて、今年、「今年行くべきな気がする」と思ってチケットを取ったというわけです。

アートフェスティバル「AgitÁgueda」とは

ポルトガル中部の街アゲダ(ÁGUEDA)で毎年7月に開催されるアートフェスティバル。ライブやDJ、フードテントやストリートアートなど様々なアートプロジェクトが組み合わさったお祭りです。カラフルな傘が空を埋め尽くしているアートは“Umbrella Sky Project”というプロジェクトで、このフェスティバルの中心的なアートのひとつ。AgitÁgueda公式サイトにもその内容が掲載されています。2015年は7月4日〜26日に開催されていて、ここに参加してきました。

とにかく鮮やかで美しい、目線の先には空を埋め尽くす傘

このメインプロジェクトのひとつ、“Umbrella Sky Project”ですが、大きくは5つの通りで傘が空に舞っていました。もうね、ほんとうっとり。通りは隣接しているので、全て歩いて周れる距離です。通りごとに傘のデザインが異なっていたりして、歩いていて本当に楽しかったです。すたすた歩くのはもったいない。ゆっーっくり眺めながら、途中ベンチで座ったりして、いろんな角度から傘の下の通りを歩いて楽しんでいました。

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(ただ歩いているだけで楽しいカラフルな傘!傘!)

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(傘がちょうど日差しを避けてくれるので、とても快適なのです)

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(別の通りには、別デザインの傘も。こちらもすてき)

街とアートの関わり方:アゲダの街でやっていることに意味がある

■普通の商店街にアートが加わる

この傘の通りを歩き始めてすぐに気付いたんですが、この街、元々アートが盛んという街では全然なくて、むしろ高齢者の方も多く住むどちらかというと地方の静かな街という感じなんです。そのギャップに正直驚きました。傘の通りだって「商店街」という名前が似合うような、昔から続くお店が立ち並ぶ、そんな通りです。普段着を売るお店、パン屋、美容室、靴屋、酒屋、小物屋などなど。アゲダに住む人が普通に利用する、お店であり通りが、夏の一時期だけ、傘で埋め尽くされるわけです。商店街とアート。

通りにあるお店はみんな、このフェスティバル向けのグッズを作ったり、パン屋さんだったら、傘の形をしたパンを売っていたり、ウィンドウディスプレイに傘を使ってみたりと、みんなどこかにこのアートフェスティバルを取り入れているんです。なんというか、そこにぐっと来てしまいまして。お店の人だって結構高齢の方も多くて、お世辞にも活気のある通りとは言えないんです。でも、みんなこのフェスティバルを楽んで一緒に参加している感じで、それがディスプレイを見ると分かるんですよね。なんというか、歩いていて街に住む人の体温を感じるんです。それが、ほんといい。すごくいい。

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■毎晩繰り広げられるライブで音楽とお酒を楽しむ

このAgitÁguedaのプロジェクトのひとつに毎晩繰り広げられるライブがあります。リスボンから決して近いとは言えない距離にあるこのアゲダ。郊外の街の夜(しかも開始22時からとか!)に人なんて本当に集まるのかな…と思っていたらこれです。

す、すごい…!!でも、みんな帰れるのかな…いや、電車なさそうだけど。。(と余計な心配)

滞在中に「CAPICUA」というアーティストがライブをしていたのですが(上の動画がそうです)、後々詳しい人に聞いてみたら、この「CAPICUA」、ポルトガルで有名なFemale Rapperだそう。なんとー!そんなアーティストを呼べてしまうこのフェスティバル、やっぱりすごい。このライブ会場も夕方まではフードテントでごはんを食べる人がいるくらいなので、本当に夜にライブあるんだろうか…と心配になっていたらこれです)

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ライブ会場の夕方頃は、フードテントでお酒やごはんを楽しむ人が増えてきます。上にもちゃんと傘があるの、すてき!

■傍観者ではなく、街の中に自分が溶け込みたくなる空気がある

のんびりとした郊外の街アゲダにアートが加わることにより、昼も夜もこんなに変化が起きるのか、と間近で感じた2日間でした。街とアートに不思議な一体感があるんです。それは、AgitÁguedaが単なる外から人を集めるだけのアートフェスティバルではなくて、アゲダに住む人にとっても意味のあるプロジェクトであることを実感できたからなのかもしれません。

ライブのないお昼は、会場で親子のダンス教室が開催されていたり、ランニングイベントがあったり。住んでいる人も外からフェスティバルに訪れる人も共に気持ちのよい時間をすごせるすばらしいアートフェスティバルでした。「フェス」と聞いて思うイメージと全然違うのだけど、のんびりな雰囲気がまたよいよい。朝はニワトリの鳴き声で目覚める、とてもとてものどかなアゲダの街。

リスボンからアゲダまでの行き方

アゲダという街は、いわゆる観光の街ではないので主要なガイドブックにも載っていないんですよね…。行き方は事前に調べてから行きました。まずリスボンはオリエンテ駅でアゲダまでのチケットを購入します。(メトロのオリエンテ駅ではなく、高速鉄道のオリエンテ駅です。メトロ駅改札からは案内表示板があるので、間違えずに行けると思います。地上2階)

チケットはリスボンから最終目的地まで買えますが、途中アヴェイロ(AVEIRO)という駅で乗り換え。アヴェイロからは単線列車になって、なんとものどかな車窓の風景になっていきます。乗り換え時間にもよりますが、リスボンからアゲダまでは2時間半〜3時間くらいで到着。途中のアヴェイロ駅は、駅舎のアズレージョ(蒼色のタイル)がとても美しくて、駅舎外側から写真をたくさん撮っていました。ここはおすすめ。

アゲダの街、本当に居心地がよかったので、また夏の時期に戻ってきたいなあ。カラフルな傘だけじゃなくて、街と人とアートの一体感が、すばらしく気持ちよかった。すばらしきAgitÁgueda!

AgitÁguedaの詳しい情報は公式サイトで
http://www.agitagueda.com

武谷朋子(タケタニトモコ)でした :)

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