マグリット展で言葉とイメージの関係を考える

東京滞在の最終回。ホーチミンに戻るフライトの2日前に行ったマグリット展のことを。
ホーチミンにはあまりアートに触れられる場所がないので、東京にいるうちに!と思って、滞在中いくつか企画展に足を運びました。わたしのアート充電の締めくくりがこのマグリット展。

3/25から、六本木にある国立新美術館で、マグリット展が始まっています。
ちょうど一時帰国のスケジュールぎりぎりで行けそうだったので、スタートと共に早速行ってきました。

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2階の展示フロアから下を見下ろすここからの眺めが好き。

今回なんと、マグリットとしては13年ぶりの回顧展だそう。
13年前は、まだマグリットの存在もよく知らないくらいだったので、当然観に行っておらず。。ということで、マグリットのみの作品展は初めてきちんと観ました。

回顧展や、作家単独の美術館などは、年代ごとに変わっていく作風や、変化の瞬間に何が要因となったのかをあわせて観たり知ったりすることができるので、より深く入り込める感じが好きです。(バルセロナのピカソ美術館とかもよかったなあ)

ヨーロッパに行くとよく美術館めぐりをするので、そんな中でマグリットの作品に遭遇することは何度もありました。有名な作品も多いので作風は知っているつもりでした。(実際全然知らなかったことを会場で思い知ったのですが。。)

シュルレアリスムの巨匠といわれるマグリット。
言葉とイメージの関係、どのようなイマジネーションからああいう作品が生まれてくるのか、わたしの想像を軽々と超越していたので、しばらく作品の前で立ち止まって考える時間でもありました。ほほう、そうなるのか、みたいな。

個人的には「第4章:戦時と戦後 / War and Post-War(1939−1950)」が興味深かったです。戦時中の恐怖や暗黒に対するマグリットなりのアンチテーゼとして、印象派のような明るく柔らかな色合いの作品を残しています(「ルノワールの時代」(1943-47)と言われている作品群)

マグリットが印象派のような作品を残していることは今回初めて知ったの同時に、非常に考えさせられました。暗く辛い時代の中で変化した、淡くやさしい色使いの作品の数々。ピンクや水色の色が特に印象的でした。やわらかくてふわっとした感触が伝わるような作品。

展示室内は撮影禁止だったので中の写真はありませんが、普段使っていないところのアタマを使った感じで、観ていておもしろかったです。回顧展は6/29まで。

マグリット展|
会期:2015年3月25日(水)~6月29日(月)@国立新美術館(東京展)
会期:2015年7月11日(土)~10月12日(月・祝)@京都市美術館(京都展)
http://magritte2015.jp/

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(Information)
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武谷朋子/Tomoko Taketani

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