東京でベトナム建築を体感する/ヴォ・チョン・ギア氏の竹の建築
ただいま東京!というわけで、3週間東京に滞在していました。
昨日ホーチミンに戻ってきたのですが、東京にいるのなら必ずや!といつも楽しみにしているアート/企画展まわり。以前行きたいところをまとめてみたのですが・・・
<関連>11~12月に東京で見られるおもしろそうなアート・企画展3選(2015年)
調べていたらさらに面白そうな企画展が見つかった&たまたま近くに行く用事があったので行ってきました。それが、TOTOギャラリー・間(通称ギャラ間)で開催中の「アジアの日常から:変容する世界での可能性を求めて」という企画展。
建築関連の企画展は好きで足を運んでいますが、この企画展、なんといっても注目はベトナム人建築家 ヴォ・チョン・ギア氏(VO Trong Nghia)が出展建築家として名を連ねていたからなんです。
ヴォ・チョン・ギア氏って?
ベトナムで暮らす前は、「ああ、ベトナムは有名な建築とかほとんど聞かないしな…」と思っていて、ベトナム国内で興味深い建築を探すことはもう諦めていました。。そしたら、なんとホーチミンで奇跡的に建築の勉強をしている大学生のベトナム人の女の子と友達になり、ベトナム国内の有名な建築家や建築事務所を教えてもらったんです。
おおお、ベトナムの建築も結構おもしろいかも…!
その場でいろいろ見て一気に興味が湧いたのですが、その時彼女から教えてもらったベトナム国内で最も有名だと言われる建築家がこのヴォ・チョン・ギア氏だったのでした。
また経歴がおもしろいのです。なんと、大学と大学院時代は日本にいたとか!
ヴォ・チョン・ギア VO Trong Nghia (ベトナム、ホーチミンシティ)
1976年ベトナム、クアンビン省生まれ。2002年名古屋工業大学社会開発工学科卒業。2004年東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻修士課程修了。2005年同大学博士課程中に東京大学総長賞を受賞。ホーチミンシティに、2006年ヴォ・チョン・ギア・アーキテクツ(VTN)、2010年合弁会社ウィンド・アンド・ウォーター・ハウス(wNw)設立。2011年VTNハノイ支部を開設。2015年シンガポール工科デザイン大学客員教授。AR HOUSE AWARD (2014)、ARCASIA AWARD BUILDING OF THE YEAR (2014) ほか、ベトナム国内外で受賞多数。
ーTOTOギャラリー・間の企画展ページより引用ー
竹の建築が間近で見られます
企画展のタイトル通り、アジア各国の建築家が出展しているのですが、個人的にはヴォ・チョン・ギア氏の手がけた竹の建築がやっぱりおもしろかったです。実は、名前は知っていたものの、実際彼の竹建築を見るのは初めてだったのですが、竹の建築っていい…!!竹ってこんなに”しなる”のか…!とか、なぜ彼が竹の素材にこだわるのか等、詳細な説明もありました。結構複雑に組まれていて驚きました。実際にアーチの下を歩いたりできるので、ぜひ現地で体験してみてください。楽しいですよ。
ベトナム国内には、彼の手がけた大型建築がいくつかあります。ホーチミンからは離れたところが多いのですが、ベトナムにいるうちにぜひとも建築を訪ねる旅をしたいなあ、と新たな楽しみが!
竹という自然な素材を使った建築、わたしはいいなあと思います。ベトナムの気候にも合ってるし。そして、東京に帰ってきている時にベトナムで超有名な建築家の作品が見られるという偶然。どこまでも企画展運があることに感謝感謝!
ベトナムの建築ってまだまだ知られていないと思いますが、おもしろいのでぜひたくさんの人にみてもらって、そしてベトナムを旅する人が増えたらいいなあ。
【企画展詳細】
TOTOギャラリー・間30周年記念展
アジアの日常から:変容する世界での可能性を求めて
会期:2015年10月17日(土)~12月12日(土)開館時間11:00~18:00
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex151017/index.htm
※入場料無料
武谷朋子(タケタニトモコ)でした:)